運命の出会いって信じますか?
我が姉ながら、そう言い切った姿は凛々しい。

「だから私のせいではなくて、華の問題なのよ。英輔君は一生懸命華の事を思ってくれているんでしょう?同じ思いなら華の思いをちゃんと伝えなくちゃね。」

私は知らず知らずにコクリとうなずいていた。

こんなに素直にお姉ちゃんの言葉を聞いたのは初めてかもしれない。

やっぱり姉妹って良いな。

ハッキリと私の悪い所を言ってくれる。

「私も帰って、自分なりにもう一度考えてから、柏木さんに電話してみる。」

ちょっと不安そうに視線を一瞬下に向けたお姉ちゃんは、一度私に微笑むと帰って行った。



















< 134 / 478 >

この作品をシェア

pagetop