運命の出会いって信じますか?
英輔はどんな表情をしているんだろう。
私は胸が痛くなった。
「ごめんね。私はいつも言葉足らずで。そばに居ればその表情や感触ですべてが伝わっていたから…。お姉ちゃんにも真美にもちゃんと英輔に思いを伝えるようにって怒られちゃったよ。」
英輔が何か言おうとした時、私はそれが分かっていて、わざと言葉をかぶせた。
「英輔、私と結婚して下さい。私には英輔が必要です。」
変に丁寧で、早口になってしまった。
英輔もいつもこんな気持ちになるのかな。
言葉に出すって、恥ずかしい。
でも身体がカッカと温かくなってくる。
「はい、よく出来ました。」
いつかどこか聞いた英輔のセリフ。
あれは初デートのおばけ屋敷の中だっけ…。
そんな事を思い出している私に英輔は話をつないだ。