運命の出会いって信じますか?
この感触、やっぱり英輔だ。

私は信じられないくらいの心臓の音を持て余していた。

英輔の何度も角度を変えて迫ってくるキスを受け止めながら、胸がきゅっと痛くなるのを感じた。

でも私は英輔のなすがままだった。

身体の力が抜けて、崩れ落ちそうになる。

「華。」

その私の身体を支えて、一旦英輔の唇が私から離れた。

そして私の額に英輔の額をくっつける。

「本当に会いたかった。ちゃんと顔を見せてよ。」

前のめりになりながら、ポツリと英輔が言葉を漏らす。

「…私も一緒だよ。」

私は英輔の口に一瞬のキスを落とした。

「華、どうした?」

少し顔を赤くする英輔。
< 180 / 478 >

この作品をシェア

pagetop