運命の出会いって信じますか?
英輔は真剣な顔の私を見て、爆笑した。
「ここで夕飯の事を言うなんて華らしいな。その空気に俺は癒される。」
そして英輔は私から離れた。
英輔に肩を抱かれるように、部屋に入る。
「シャワー浴びるから、その間に準備してくれたらいいから。」
まだ笑いがおさまらないような英輔の表情。
私、そんなに笑える事言ったつもりはないんだけどな。
チラリと見たその顔はしっかり日焼けしていて、以前よりたくましさを増していた。
どちらかというとすらりとしてスマートだった外見。
でも今前にいる英輔は、大人としての貫録が付いたように感じる。
「英輔…、良い男になったね。」
思わず私の口をついて出た言葉に、英輔はまた笑い出す。
「華、それは離れていた恋人に言うセリフじゃないだろう。」