運命の出会いって信じますか?
ぽかんと英輔の顔を眺める私。

「華、結婚は待っていても出来るものじゃない。分かっている?」

そんな私を見て笑う英輔を見て思い出した。

「そうだ、英輔は行動の人だった。」

「何?それ?華の表現はいつも面白い。」

英輔は本当に楽しそうだ。

「考えるより動く人だったよね。仕事はもちろんだけど、面接も新入社員研修も食事のお誘いもそうだった。」

英輔の目は優しい。

「運命の出会いを逃すほど、俺はまぬけじゃない。華、時間は大丈夫か?」

「え?」

私は時計を見る。

「簡単な朝食なら取れそう。」

英輔は私の頭を撫でた。











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