運命の出会いって信じますか?
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帰り道、私は英輔に報告をしながら二人で駅まで歩く。

「これで金曜日の夜と日曜日の予定が埋まったな。ところで土曜日はどうする?」

英輔は私を見た。

「英輔の実家には行かなくていいの?」

私はそう聞いた。

「ちゃんと報告してあるし、うちの両親も華の事はよく分かっているしな。俺がこっちに帰ってからにしよう。今度華を連れて行ったら、きっと近くの親戚中がうちに集まるぞ。」

岐阜にある英輔の実家は昔ながらの雰囲気が残る、一言で言えば田舎だ。

「そんな気がする…。」

私はそんな想像が簡単に出来てしまった。

そんな私の様子に英輔が笑う。

「英輔は疲れていない?別に土曜日は家でゴロゴロしていても良いよ。」

私はにこりと笑った。

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