運命の出会いって信じますか?
英輔の言葉に準備を始めようと、私は振り返った。

「…えっ、英輔。」

英輔に向けた背中から、英輔の温かさを感じる。

「華…、ふらふらした罰だ。」

「なっ、何?」

英輔の腕が私のお腹に回る。

「遊園地でしっかりいじめてやる。」

私はいっぺんにドキドキが吹っ飛んでしまった。

思わず頭を後ろに回して文句を言おうとした。

「捕まえた。」

英輔は私の言葉を遮るようにそう言うと、私の唇を塞いだ。

時が止まったようなキスだった。

優しくキスをしている私達はそのまま立ちつくす。

しばらくして英輔の唇は離れた。

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