運命の出会いって信じますか？

この化粧品を使い始めたのは英輔がタイに行ったすぐ後だったから、約2年という所か。

そうすると彼が大学出ならば、卒業してすぐこの仕事でこの周辺の担当になったという事になる。

この2年って期間が何か意味があるのだろうか。

何故かその事が気になって仕方ない。

2年前に起こった事で、私が忘れている何かがあるような気がする。

「う～ん…。」

思わず考え込んでしまった私はお姉ちゃんの事を思い出す。

お姉ちゃんが一人暮らしを辞めて帰っていたのは、もっと早かったしな。

どれだけ考えてもさっぱり思いつかない。

それにしても…。

私はただの宅急便の配達員としか思っていなかった彼。

あの感じだと、かなり前から私を知っていたようだ。

「やっぱり2年前が鍵のようね。」