運命の出会いって信じますか?
「気が付いたら飛行機に乗っていた。」

ニッコリと笑うと、英輔は当たり前のように家の中に入って行く。

「だってさっきメールが…。」

私は驚いて英輔の顔を見つめるばかり。

「そう、こっちに着いたタイミングでメールした。ちょうど飛行機のキャンセルがあって。今日と明日、休みをもらって来た。」

「でも…。」

「華が倒れたって聞いた時はびっくりして…、そうしたらお姉さんがあんな事を言うから、ますます仕事どころじゃなかった。一緒に病院に行こう。」

英輔はそう言うと、私を抱きしめた。

「英輔、どうしちゃったの?」

私は目を丸くして、そんな事を聞くばかり。

「俺は行動の人だからな。」

私の耳元でこう囁く英輔。

すると行動しなかったこの2年間は何だったんだろう。

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