運命の出会いって信じますか?
「あれ…?」

そこには白い封筒が入っていた。

思わず英輔と顔を見合わせた。

表には、「野々村華様」という丁寧な文字。

私達は家の中に入って、早速その封筒を開ける。

一度封したものを、もう一度開けて封し直したような跡があった。

便箋の前に、メモが一枚つけられていた。

-さっき渡せなかった手紙です。やっぱり読んでもらいたくて。-

その字は少し慌てたような走り書きの文字だった。

これはおそらく…。

-野々村華様。

もう顔を合わせる事も無いと思うので、手紙を書きます。

俺は本当にあなたの事が好きでした。

毎月1度、あなたの顔を見る事が待ち遠しく思う気持ちはどうしても抑えられなくなってしまった。
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