運命の出会いって信じますか?
もちろんいろいろと意見は求められるけど、最近の私は疲れやすく、そのほとんどをそのまま英輔に任せっきりだった。
「う~ん、俺も早く華と結婚したい。」
人目もはばからずに英輔は私の頬にキスをした。
そして私のお腹にそっと英輔の手が触れる。
「体調はどうだ?」
「うん。無理はしない様に気を付けているから。そうそう増本君にも英輔から話をしてくれたんでしょう?妙に増本君が私の事を腫れものを扱う様に遠慮しているから…。」
私はそんな増本君の姿を思い浮かべて笑ってしまった。
「分かりやすい奴だな。」
英輔も楽しそうに笑った。
「真美がね、すごく残念がっているの。お腹の子の事を私と一緒に育てるつもりだったみたいだよ。」
私はその時の真美の様子を思い出す。
「それは残念だな。でも森田に世話を頼むと、かなりしっかりした子供になりそうだな。」