運命の出会いって信じますか?
「うん、今こっちにきた真先を捕まえたところ。」

1歳半の割には体重のある真先のしっかりした身体は、不意打ちでやってくると受け止めるのも大変だ。

お姉ちゃんは私の大変さを笑いながら、電話を切った。

「明佳がお兄さん似なら、真先もお父さん似かもね。」

私が行動の人と名付けた英輔は、仕事だけではなく家の事もスマートにこなす。

「私に似たら、こんなにせかせか動く子にならないよね。」

私はタオルで真先を拭きながら、苦笑いをする。

タオルを取ると、真先は私に向かってニッコリと笑った。

まるでありがとうと言っているかのように。

「この笑顔にやられちゃうのよね~。」

私は真先に頬ずりをした。














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