運命の出会いって信じますか?
この1か月は体力的にも精神的にもいろいろ有ったからな。

私はこの長かったような短かったような1か月を振り返る。

インターホンが鳴るたびに、思わず英輔が帰って来たと思ってしまう事も少しずつ落ち着いてきた。

真先もあれ以来、ご機嫌で託児所に行ってくれる。

どれだけ生都くんに助けられたか…。

私の顔を覗きこんでいる生都くんに目を合わせる。

「華さん、もしかして…。」

生都くんが何かを言いかけた。

「ん?そんなに調子が悪そうに見える?」

そこに真先がやって来て、私は真先を抱き上げようとしたが…。

その一瞬身体がふらつく。

「やっぱり華さん…。」

「何?生都くん。」

私は不思議そうに首をかしげる。
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