運命の出会いって信じますか?
彼の為にいつかここを気持ちよく送り出さなければならない日がきっとやってくる。
その為にも私の家族に知られる事で、生都くんを縛り付けてはいけない。
私が子供達2人と生活していける自信がつくまで。
いや、それより早く生都くんが愛する人でも見つけて、出て行くのが早いかもしれない。
どちらの結果になっても、私はその時は感謝の念で彼を送り出さなければいかないのだ。
「俺はさ、家賃が安くなるうえに会社も近い。この引越しは絶対華さんより俺の方が得したと思っている。」
生都くんは抱き着いてきた真先にびっくりしながら笑う。
「真先くんも俺の癒しになってくれるしな。」
そして鼻をくんくんさせて、生都くんは顔をしかめた。
「真先くん、おむつが臭いぞ。」
もうすっかり慣れた手つきで私から紙おむつを受け取ると、逃げようとする真先を上手に捕まえて、おむつを交換する生都くん。