運命の出会いって信じますか?
私の言葉を聞くと、お姉ちゃんは優しい表情になった。
「華、おめでとう。華は男を見る目が有ったんだね。長い間付き合っているのに、華から結婚の話が出て来なかったから、二人は上手くいっていないんじゃないかと心配していたの。」
お姉ちゃんはすくっと立ち上がった。
「しょうがないわね。華に頼めないんだったら、私がお見合いするしかないか。
お母さんの顔を潰すわけにもいかないしね。」
そして抱えていたお見合い写真をチラリと見ると、すぐに私の方を向いた。
「急に押しかけてごめんね。」
そして用事は終わったとばかりに、風のように去って行った。
「お姉ちゃんらしすぎるわ。」
私はそうつぶやいて、お姉ちゃんを見送った。