運命の出会いって信じますか?
「真先はあそこの写真の人が誰だか知っている?」

私なりに英輔の事は話して来たつもりだったが、やっぱり年端もいかない真先には理解出来ていないようだ。

「真先のパパはあの人だよ。ママがいつも言っているだろう。」

いつの頃からか毎朝起きると、私達4人は英輔の写真に手を合わせる習慣がついていた。

「でもね、お友達のパパはなーみたいにいつも一緒に居るんだよ。」

不思議そうに言った真先の横で、瑛吾はご機嫌そうに手をたたいている。

「真先のパパは先に天国に行ってしまったからな。だからなーがパパの代わりに真先達のそばに居るんだ。」

「じゃあ、なーはパパとどう違うの?」

やっぱり真先にはまだ理解出来ないようだ。

言葉を選んでいる生都くんを見て、真先は言った。

「なーはパパじゃないけど、ずっと僕のそばに居てくれるの?」

矛先が変わった突然の真先の質問。

「もちろん。」
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