運命の出会いって信じますか?
「華さんは何て答えたの?」

生都くんはさらに私に顔を近づけた。

「無理無理。英輔は子供とお留守番よ。」

私はあの時のセリフをそのまま伝えた。

その瞬間、生都くんの唇が私に重なった。

ありがとう、生都くん。

ありがとう、英輔。

私は心からそう思った。

生都くんの唇が私から離れた。

「華さん、せっかく落ち着いたところなんだけれどさ。」

「ん?」

私は首をかしげる。

「もう一人子供、欲しくない?出来れば今度は女の子が良いな。」

生都くんはそう笑うと、私を抱いて寝室へ向かった。

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