運命の出会いって信じますか?
この時以来、私は真美に頭が上がらなくなってしまったんだろうなって、今なら思える。
そしてこれをきっかけに、私と真美は急速に距離を縮めた間柄になっていった。
その後の5月の連休前に、日下君と私はコンビを組むことが決定した。
何度目の偶然なんだろう。
新人同士が組むことは、今までほとんどなかったらしい。
ベテランと新人という組み合わせが、仕事をしていく上で理に適っている事は明白だ。
しかし、営業と事務とのバランスを全体で考えたところ、どうしても英輔と私が余ってしまう事になったらしい。
当時の課長は、私達二人に頭を下げてこう言った。
「新人同士で組んでもらう事になって済まない。何か分からない事があったら、大事になる前に必ず相談する事。」
それぐらい心配されてしまった。
でも日下君の横で一緒に立っていた私はある決心した。