恋の魔法と甘い罠Ⅱ
運んでもらったってことは、家まで送ってもらったということで。


ていうか、家までどころかベッドまで運んでもらったってことだよね。



「……」



会社の人たちには内緒にしてきたのに。


よりによって、晴希さんの直属の部下に知られてしまうなんて。


なんという失態をおかしてしまったんだろう。


晴希さんに『あんまり飲むんじゃねーぞ』と言われていたのに、それがすっかり頭の中から消えていた上に、酔い潰れちゃったあたしが悪い。


はぁー、と息を吐くと、悠亜さんがあたしの肩にぽんっと手を置く。



「鷹山くんは絶対に他言しないよ」


「え」


「その辺はちゃんとわきまえている子だと思う」


「……うん」
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