恋の魔法と甘い罠Ⅱ
あたしも鷹山くんはそういうことをぺらぺら喋るような人ではないとわかっている。


だから気にしてはいない。


そんなことよりもあたしが勝手に気まずくなっているだけで。


だって、鷹山くんは毎日晴希さんと顔を合わせるんだよ。


しかも一緒に行動することも多い。


そんな身近な人に知られてしまったことが、凄く気まずく感じてしまうんだ。


ああ、やっぱりあたしの失態だ。



そんなことを頭の中で考えている間に、いつの間にか経理課はざわざわと騒がしくなっていて、始業時間まであと五分まで迫っていた。
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