恋の魔法と甘い罠Ⅱ
少し話しただけだけれど、ていうか一方的に話しかけてきただけだったけれど、それは何となく感じた。



「言いふらされたらされたなんだけど、今ちょっとそうされると困ることがあって。だからしばらくは会社では二人にならない方がいいかもしれねーな」


「……」



晴希さんがこんなことを言うなんて、やっぱり石崎さんは一癖ある人なのかな。


それか、専務の娘だからそれなりの態度で接しなければならないってことなのかな。



「……わかった」



こうやって家で一緒にいられる時間があるだけでも幸せなことなんだけれど、会社での密会時間があることでとっても心が安らいでいられた。


だからそれがなくなるのはちょっぴり寂しかったりするんだけれど、しょうがないよね。
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