恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「ああ、まじかー」



溜め息混じりにそう言った鷹山くん。



「なんか可笑しいって思ってたんだよなー」


「何が?」


「いや、主任に教育係やらせるとか、いつも一緒に行動してたりとか。何でそんなわけわかんねー配置させてんだよって思ってたけど、そういうことか」



鷹山くんも可笑しいって思っていたんだね。



「そのせいで俺、最近は主任と一緒の仕事ってあまりないしな」


「え、そうなの?」



じゃあ、ほとんど二人で行動しているってこと?


鷹山くんも一緒にいるって思っていたから、少しは安心していたのに。



「専務が絡んでくるとなると、厄介なことになりそうだよな」



そう呟いた鷹山くんだけれど、あたしもそう思っていた。
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