恋の魔法と甘い罠Ⅱ
◇
今日は何もない日だから一時間残業して会社をあとにする。
その瞬間震えたスマホを手に取ると、
「え……」
それは晴希さんからのメッセージで。
“急な出張が入った。明日には変える”
慌てて打ったのか、珍しく誤字を含んでいる。
晴希さんが出張……。
仕方ないとは思いながらも、今日は婚約の噂の話を訊きたかったのに……という思いも強くて。
無意識に溜め息がこぼれる。
何で今日に限って出張なの?
なんて考えながら足を止めたまま後ろを振り返って会社のビルを見上げた。
と同時に視界に入ってきたのは晴希さんと、石崎さん。
今日は何もない日だから一時間残業して会社をあとにする。
その瞬間震えたスマホを手に取ると、
「え……」
それは晴希さんからのメッセージで。
“急な出張が入った。明日には変える”
慌てて打ったのか、珍しく誤字を含んでいる。
晴希さんが出張……。
仕方ないとは思いながらも、今日は婚約の噂の話を訊きたかったのに……という思いも強くて。
無意識に溜め息がこぼれる。
何で今日に限って出張なの?
なんて考えながら足を止めたまま後ろを振り返って会社のビルを見上げた。
と同時に視界に入ってきたのは晴希さんと、石崎さん。