恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「はい」


“玲夢?”


「うん」


“琉生が朔から電話もらったらしくて、伝言聞いたからかけたんだけど……”


「うん」


“何かあったの?”



彩未は心配そうな声でそう訊いてきた。


けれど、こんな道端で話せるわけないし。



「今外だから帰ってからかけ直してもいい?」


“うん、いいよ。待ってるね”


「うん。ありがとう」



電話をきってスマホをバッグの中に仕舞っていると、朔が声をかけてきた。



「彩未から?」


「うん」


「琉生は、仕事がはえーな」



朔は笑いながらそう言っているけれど、きっと朔が早くかけるように言ってくれたんだよね?


朔の性格を知っているから、よくわかる。
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