恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「でもちゃんと診てもらわなきゃはっきりとはわからないんでしょ?」


「まあね。うんでもきっとここにいるよ」



そう言いながら、彩未はあたしのお腹にそっと手を当てる。


あたしの視線もその場所に移り、自然と手も伸びていく。


それと同時に彩未の手が離れて、あたしの手が触れる。


まだぺたんこのそこだけれど、本当にいるのかな?


そう思うと自然と頬が緩む。


今晴希さんは忙しくてアパートにも帰ってこないから凄く寂しい思いをしている分、こうやって赤ちゃんがあたしの元に来てくれた。


きっとあたしが寂しくないように来てくれたんだね。
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