恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「けどさ……」


「え?」



『けど』という言葉に反応してぱっと晴希さんの方へ視線を戻す。


何か変なところがあるのだろうか?


ドレスを纏った自分の姿を鏡で見ながら、変なところがないかと探してみるけれど、自分では全くわからない。



「何? なんか変?」



不安になりながらそう訊いたあたしに、晴希さんは首を小さく横に振る。


そして、あたしの横腹辺りのドレスをちょびっと摘まんだ晴希さん。



「いや、変なとこは全くない。けど、もう一サイズ細くてもいけるんじゃね? この辺余裕あるぞ」



摘まんだ場所を引っ張るとその場所の生地が横に伸びる。
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