恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「ねえ、晴希さん」


「ん?」


「別に安定期まで我慢することないんだよ。それに、どうしても心配だって言うなら……」



そこまで言って、自分が言おうとしていることに一人赤面する。



「何だよ?」



晴希さんがそんなあたしをおかしく思うのは当然のことで。



「だからね、……えっと、ほら……」


「何だよ。はっきり言えって」



恥ずかしさから顔をそらしていると、晴希さんはあたしの言おうとしていることに気づいたのか、ニヤリとした笑みを浮かべながらあたしの顔を覗き込んできた。



「『どうしても心配だって言うなら』?」
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