恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「やっべ」


「え?」



晴希さんは、あたしの行動を阻止しようとして力を入れたと思っていたのに、一瞬見えた晴希さんの顔でそうではないと気づく。


だって、あたしに負けないくらいに晴希さんの頬も真っ赤だったから。



「晴希さん?」


「あーやべぇ」


「どうしたの?」



そらした顔を覗き込むように見ると、晴希さんはちらりと視線を向けてきた。



「言わせといてなんだけどさ……」


「うん」


「想像しただけで、反応した」


「……」



そ、それって……。


その意味がわかったとたん、また頬がカッと熱くなる。
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