恋の魔法と甘い罠Ⅱ
その後ろから顔を出したのは琉生で。



「彩未も琉生も来てくれてありがとう」


「当たり前だよ~。ていうか、玲夢めっちゃ綺麗! わたしが嫁にもらいたいー!」



冗談混じりにそう言った彩未に、思わずぷっと吹き出す。



「わりぃけど、親友といえども玲夢はやれねぇわ」



そう言いながらあたしの腰に腕を回して引き寄せた晴希さん。


その仕草と言動にどきんっと鼓動が跳ねる。



「やっぱりラブラブ~。二人の周りは暑くてしょうがないよ! ねぇ琉生?」


「ん。マジで暑い」



手を団扇代わりにパタパタと扇ぎながらそう言った琉生は、「アイツは来なくて正解だったのかもなぁ」なんてぼそりと呟く。
< 438 / 491 >

この作品をシェア

pagetop