恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「あれだろ、二人で飲みに行ったことをさらりと言ったことだろ?」


「そうそう! そんなこと言ってた!」



そういえば朔がその話をしたことで、晴希さんがちょっぴりイライラしちゃって、そのせいであたしはちょっぴりもやもやしちゃって。


喧嘩っぽくなってしまったんだった。



「本当はあんなことを言うつもりはなかったらしいんだけれど、『仲良さそうな二人にちょっと意地悪したくなった』って言ってたよ」



確かに喧嘩っぽくなってしまったんだから、あれは意地悪な一言だったのかもしれない。



「でも、朔らしい」


「あはは、確かに!」



あたしがぼそぼそと呟いたことに、彩未が笑う。
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