恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「そういや、もう少し走ったところに“うさぎの森”があったよな?」


「あ……うん! あった!」



あたしの反応にふっと笑みをこぼした晴希さんは、あたしの中の“行きたい”という気持ちを見抜いていて。



「じゃあ、寄ってくか」



くすくすと笑いながらハンドルを握り直した。


県内とはいえ、少し離れた場所にあるからなかなか行けない。


でもうさぎが大好きなあたしは、一度は行ってみたいと思っていた。


CMやネット上でしか見たことはないけれど、広場には50羽以上のうさぎが遊んでいて、いろんな場所でうさぎと触れ合える。


その広場内で売っているごはんやおやつを買えば、自由にあげることもできるらしいのだ。
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