恋の魔法と甘い罠Ⅱ
そのまま上顎にも撫でるように舌を滑らせると、



「んんっ……」



歯に入っていた力が抜ける。


それを見逃すことなく、晴希さんの舌は咥内へと侵入してきた。


そしてあらゆる場所を撫で回したあと、舌を絡めてくる。


それと同時に晴希さんの大きな手が労るようにやさしくお腹を撫でてきた。


その仕草がなんだかとてもあたたかくて、目頭がじんっと熱くなる。


閉じていた目を開くと、晴希さんもあたしの方を見ていて視線が絡んだ。


そしてその瞬間その瞳がやさしく細められて、胸の辺りがきゅうっと締め付けられる。
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