恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「あんまりかわいいことすんなって。マジで我慢できなくなる」


「かわいいこと、した?」


「した」



今度は大きめの息を吐いた晴希さん。



「無自覚って、本当にこえーわ」


「……」


「玲夢相手だったら、俺、何度でも罠にかかっちまう」


「罠?」


「ん。ほら、初めて出会ったときみたいにさ」



初めて出会ったとき……。


それって、あたしの記憶がないあれのことだよね?



晴希さんのことはよく知ってはいたけれど、初めて接触したのはあたしが失恋して酔い潰れたときだった。


そんなあたしを晴希さんは連れて帰ってくれたんだけれど。


そのときに晴希さんと肌を重ねてしまったんだ。
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