恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「何でそう思ったの? あたしは嬉しかったのに」



だからそう訊いてみる。


そしたら一気にぱっと顔が明るくなって、テーブルに身を乗り出してきた。



「マジで!?」


「ひゃっ!」



一気に顔の距離が近くなって、それと同時に鼓動がどきんっと大きく跳ねる。



「晴希さんっ、どうしたの!? なんか変だよっ」


「あ、ごめん」



激しく動いている心臓の音を隠すように言ったあたしの言葉に、今度はしゅんと身体を縮こませる。


なんだか晴希さんらしくない。


でも、こういう姿もかわいくて好き。
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