血塗れの廊下【短編集】


キーンコーンカーンコーン…

授業のチャイムが鳴った


心臓が鼓動を打つのが早くなる

そして冷や汗が出てくる


「ん? どうしたの? 宇奈月さん?」

先生は心配そうに僕を見つめた

僕はただ俯いて

「大丈夫です」

とだけ呟く。



……授業開始から30分が経とうとしていた

もうすぐ授業は始まる。



あれ? 何故鼻血が出ないのだろう……


そして、授業の終わりを告げるチャイムが
軽やかに鳴った。




< 5 / 27 >

この作品をシェア

pagetop