血塗れの廊下【短編集】
キーンコーンカーンコーン…
授業のチャイムが鳴った
心臓が鼓動を打つのが早くなる
そして冷や汗が出てくる
「ん? どうしたの? 宇奈月さん?」
先生は心配そうに僕を見つめた
僕はただ俯いて
「大丈夫です」
とだけ呟く。
……授業開始から30分が経とうとしていた
もうすぐ授業は始まる。
あれ? 何故鼻血が出ないのだろう……
そして、授業の終わりを告げるチャイムが
軽やかに鳴った。