Engage Blues
強烈な眠気に眉根を寄せた。
ぎゅっとまぶたに力を入れて開けた視界には、眩しい光が差し込んでくる。
もう朝か。
だるい身体を起こせば、ちゅんちゅんと雀の可愛いい鳴き声が聞こえてくる。
しばらくベッドの中でぼーっとしていると、
「おはよう」
カップを手にした慶さんが部屋に入ってきた。
シャツにスラックスの格好で、すでに起きて朝食の準備か洗濯でもしてたとわかる。
……そんで爽やかすぎる笑顔デスネ。
あまり深く突っ込むと自分がのた打ち回りそうになるから止めておく。
「おはよう……ございます」
のろのろとした挨拶すると、慶さんがベッドに腰かけてくる。
無駄な抵抗として手櫛で髪を直した。
もうすっぴんやら裸やら、いろいろ見られているけど、朝がくる度に恥ずかしくなるのだから仕方ない。
慶さんも何も言わずにカップを手渡してきた。中には、琥珀色の液体が満たされている。香りで紅茶だとわかった。
目線で「飲んでいいよ」と促され、カップに口をつける。
「今日は、どうする?」
紅茶を口に含んだ瞬間、訊ねられる。