Engage Blues
どうしたらいいか、それが問題なんだと思います。
「ま、それはともかく」
コウは自然に話を仕切り直した。
わたしに決断できるだけの覚悟がないとわかりきってるんだな。ムカつく。
「今日は対·子トラ兄弟用のグッズを持ってきました」
サンタクロースが持つ白い袋っぽいものを差し出してくる。
今日の呼び出しの目的は、こっちだったのね。
受け取って、中を見るものの。
「……これ、効き目あるの?」
袋を覗き込むと、切り札となるべきアイテムはどれも疑わしいものばかり。
ちょっとでも感心したわたしが馬鹿だった。
けれど、対するコウの様子は至極、大まじめ。
腕を組んで、えらそうに説教してくる。
「逆に、これで駄目だったら戦うしかないってことです。虎賀家を舐めちゃいけません。単純に、内在する闘気の量なら間違いなく七家中トップクラスですからね」
うーん。確かに。
単純に攻撃力とポテンシャルを比べられたら、わたしも負ける。
なのに、いまだに七家のトップに君臨できない理由は猪突猛進的な気性さゆえか。
子トラ兄弟を思い出し、このアイテムに屈するかどうか想像してみるも、妄想力が貧弱だったらしく、いまいち芳しくない。