Engage Blues
描いた絵の思惑は、意外にくだらなさすぎです。
昨日は散々だった。
美由紀たちの襲撃により、夜遅くの帰宅。
慶さんが風邪を引かないかが心配だ。
しかも、あいつが開けた大穴は隠しようもなく、翌朝に発見されて警察沙汰になった。
一応、捜査のため、お店は休業。
店長から連絡をもらった慶さんは、「全く気付かなかったな……」とぼやいていた。
今朝は、せっかくの休みなんだから風邪を引かないよう、温かくしてるようにと言い含めて、わたしは出勤したものの。
そろそろ限界なのかもしれない。
美由紀が現れた以上、隠し事するのが難しくなってきた。
いっそぶっちゃけてしまおうか。
でも、耐えがたい別れが待っているかもしれない。
そんなのは嫌だと拒否してしまえば、結局は元の木阿弥となる。
堂々巡りで一向に進展しないこの状況。
「……どうにかしなくちゃ」
溜め息と一緒にこぼれた言葉。
とにかく、現状を打破する解決策を見つけなければ。
何もかもが最悪の事態に転がってしまう。
「だったら果たし合いに応じてください」
「それで、問題の半分は片がつくッス」
すれ違い様の提案に、転びそうになった。