私は、アナタ…になりたいです…。
『良かった。声が聞けて。田所です』
電話をかけてきた人の声を聞き、ホッとしたのは私の方だったかもしれない。
お店にいる時よりも寛いでいる。自分の部屋にいるからというのも安心材料の一つだ。
『今夜はありがとう。また一緒に食事しよう』
田所さんの声は嬉しそうで、社交辞令ではない様にも思えた。
だけど、私はどうしても信じられなくて……
「次は、無いと思います……」
理由も言わずにそう話した。
田所さんは一瞬押し黙り、『どうして?』と聞き返した。
「だって…今夜のは社交辞令でしょ?」
ぶつかったお詫びだって言ってた。
次の約束はお付き合いしている人とどうぞ…と付け足した。
『だから、河佐さんと約束しようと思ってるんだけど僕は…』
大真面目に言ってるみたいだった。これに表情が加わったら、何も言うことは無かったんだけれど。
「信じられません。今言ってることも、さっき言われてたことも…」
可愛くないなぁ…と、自分でも思う。
どうしてこんな捻くれた性格になったんだろう。
憧れてる人に、こんな態度を取りたい訳でもないのに。
電話をかけてきた人の声を聞き、ホッとしたのは私の方だったかもしれない。
お店にいる時よりも寛いでいる。自分の部屋にいるからというのも安心材料の一つだ。
『今夜はありがとう。また一緒に食事しよう』
田所さんの声は嬉しそうで、社交辞令ではない様にも思えた。
だけど、私はどうしても信じられなくて……
「次は、無いと思います……」
理由も言わずにそう話した。
田所さんは一瞬押し黙り、『どうして?』と聞き返した。
「だって…今夜のは社交辞令でしょ?」
ぶつかったお詫びだって言ってた。
次の約束はお付き合いしている人とどうぞ…と付け足した。
『だから、河佐さんと約束しようと思ってるんだけど僕は…』
大真面目に言ってるみたいだった。これに表情が加わったら、何も言うことは無かったんだけれど。
「信じられません。今言ってることも、さっき言われてたことも…」
可愛くないなぁ…と、自分でも思う。
どうしてこんな捻くれた性格になったんだろう。
憧れてる人に、こんな態度を取りたい訳でもないのに。