強引上司とオタク女子
*
夕暮れが辺りを包む。
イベントは無事終了し、仮設ステージが解体されていくのを、私は見ていた。
国島さんは中でいろんな人とご挨拶しているのか出てこない。
「こっちも撤収でいいかねー」
って言ったのは笠山さん。
「川野さん、打ち上げいかない? 国島さんが言ったから打ち上げ来週になったんだけど、やっぱその日にやらないと盛り上がらないよなーってんで、何人か誘ったんだけど」
え? そうなの?
私は最初っから来週としか聞いてなかったけど。
「あ、ごめんなさい。私は予定入っちゃってるんです」
「そうなんだ。じゃあ来週ね」
笠山さんはあっさり納得すると、他の女の子に声をかける。そこで、国島さんが戻ってきた。
「皆、今日はお疲れさん。今日はこれで終わりだ。会社に戻す荷物があるなら俺によこせ。後は解散」
「はーい。これお願いしまっす、お疲れ様でした!」
笠山さんはプラスチックケースをどんどんと重ねる。他の人も、挨拶をしては順番に帰っていく。
「国島さんは会社に戻るんですか?」
なんとなく最後になったので聞いてみると、「ああ」とそっけなく返事が返ってきた。
「三笠くんと飲みに行くんですけど一緒に行きません?」
やっぱり二人きりってのは気まずい。
この際、国島さんでも構わないから混ざって欲しい。
「なんで? 誘われたんだろ。行ってこいや」
この間までの熱烈な態度とは打って変わって、冷めた調子。
なんか、ムズムズする。体内に虫でも入ったみたいに気持ち悪くて不愉快だ。
夕暮れが辺りを包む。
イベントは無事終了し、仮設ステージが解体されていくのを、私は見ていた。
国島さんは中でいろんな人とご挨拶しているのか出てこない。
「こっちも撤収でいいかねー」
って言ったのは笠山さん。
「川野さん、打ち上げいかない? 国島さんが言ったから打ち上げ来週になったんだけど、やっぱその日にやらないと盛り上がらないよなーってんで、何人か誘ったんだけど」
え? そうなの?
私は最初っから来週としか聞いてなかったけど。
「あ、ごめんなさい。私は予定入っちゃってるんです」
「そうなんだ。じゃあ来週ね」
笠山さんはあっさり納得すると、他の女の子に声をかける。そこで、国島さんが戻ってきた。
「皆、今日はお疲れさん。今日はこれで終わりだ。会社に戻す荷物があるなら俺によこせ。後は解散」
「はーい。これお願いしまっす、お疲れ様でした!」
笠山さんはプラスチックケースをどんどんと重ねる。他の人も、挨拶をしては順番に帰っていく。
「国島さんは会社に戻るんですか?」
なんとなく最後になったので聞いてみると、「ああ」とそっけなく返事が返ってきた。
「三笠くんと飲みに行くんですけど一緒に行きません?」
やっぱり二人きりってのは気まずい。
この際、国島さんでも構わないから混ざって欲しい。
「なんで? 誘われたんだろ。行ってこいや」
この間までの熱烈な態度とは打って変わって、冷めた調子。
なんか、ムズムズする。体内に虫でも入ったみたいに気持ち悪くて不愉快だ。