強引上司とオタク女子
*
結局、その後私たちは会社をでて、いつもの道のりを沢山話しながら帰る。
「個人的に頼まれたことなんだけど、まあイベント企画の一環みたいなもんだからお前やってみない?」
「なんですか、またそんな怪しいの」
「怪しくはねぇよ。三笠くんのプロポーズ大作戦だと。一度断られたからちょっとビビっているらしい」
「は? 三笠くんからの依頼なんですか?」
「今回無理きいてもらったからなぁ」
いつの間にそこまで深い話をするようになったんだ、この二人。
全く、謎のコミュ力の持ち主だなぁ。
「お前が一番適任だろ、二人のことをよく分かってるし」
「はあ」
「何より幸せを願える」
素直にそれを願えるようになったのは、国島さんがいてくれたからだけどね。
でもそうだね。
大好きな二人だから、最高の幸せを掴んで欲しい。
「考えておきます」
そうだな。
明日美は案外ベタな展開が好きだから、舞台上からプロポーズさせるのもいいかもだよね。
三笠くんの劇団の人に協力してもらえば、それも不可能ではないだろう。
驚いたように息を飲んだあと、目をうるませて泣く明日美を想像して、思わず頬が緩んでしまう。
最寄り駅のホームで、いつもなら北と南に別れるところ、何故か国島さんは私に着いて来る。
「なんですか。家にはまだ入れませんよ」
なんてったって汚れているし、アニメグッズは溢れているし、順応してくれる気はあるみたいだけど、見せる勇気のほうがないわ。
「バカ。遅いから送ってやるだけだよ」
「別に平気ですけど。今まで一度も襲われたことないですし」
むしろ国島さんが危険な気がする。
結局、その後私たちは会社をでて、いつもの道のりを沢山話しながら帰る。
「個人的に頼まれたことなんだけど、まあイベント企画の一環みたいなもんだからお前やってみない?」
「なんですか、またそんな怪しいの」
「怪しくはねぇよ。三笠くんのプロポーズ大作戦だと。一度断られたからちょっとビビっているらしい」
「は? 三笠くんからの依頼なんですか?」
「今回無理きいてもらったからなぁ」
いつの間にそこまで深い話をするようになったんだ、この二人。
全く、謎のコミュ力の持ち主だなぁ。
「お前が一番適任だろ、二人のことをよく分かってるし」
「はあ」
「何より幸せを願える」
素直にそれを願えるようになったのは、国島さんがいてくれたからだけどね。
でもそうだね。
大好きな二人だから、最高の幸せを掴んで欲しい。
「考えておきます」
そうだな。
明日美は案外ベタな展開が好きだから、舞台上からプロポーズさせるのもいいかもだよね。
三笠くんの劇団の人に協力してもらえば、それも不可能ではないだろう。
驚いたように息を飲んだあと、目をうるませて泣く明日美を想像して、思わず頬が緩んでしまう。
最寄り駅のホームで、いつもなら北と南に別れるところ、何故か国島さんは私に着いて来る。
「なんですか。家にはまだ入れませんよ」
なんてったって汚れているし、アニメグッズは溢れているし、順応してくれる気はあるみたいだけど、見せる勇気のほうがないわ。
「バカ。遅いから送ってやるだけだよ」
「別に平気ですけど。今まで一度も襲われたことないですし」
むしろ国島さんが危険な気がする。