柚と柊の秘密
俺の前に現れた山形は、やっぱり俺の知っている山形と違っていた。
シフォン生地のブラウスに、ショートパンツ。
短い髪はふわっと巻いてあって、その健康的な顔にかかっている。
あれ?
山形ってこんなに女らしかった?
山形って……
こんなに可愛かった?
俺の胸の中がざわざわする。
おかしいな、俺としたことが。
「戸崎さん」
山形は俺を見て、少し頬を染めて笑う。
そんな山形以上に、俺は赤い顔をしていたかもしれない。