柚と柊の秘密





それなのに、山形は楽しそうに俺を見て笑う。




「なんでそんなこと言うの?

あたし、いつもと一緒だよ?」





いつもと一緒?

そんなはずねーよ。

山形、いつもは俺に暴言吐くだけだろうが!




だけど、俺は柚だ。

もしかしたら、山形は女にはこんな様子なのかもしれない。

きっと、女が好きなんだろうな、オトコオンナ山形は。




勝手に自己解決した俺の手を、ぐいっと引っ張る山形。




「★♡×□▼◯※??」




俺はみっともない声を出し、山形に引っ張られた。





やべー、何してんだ俺。

何動揺してんだ?

女と手を繋ぐのはおろか、あんなことやこんなことだってしたことあるのに。

なのに、なんでこんなにドキドキするんだ?

山形に握られた手が熱くて、発火してしまいそう。




手を振り払おうとするが、山形の魔力にやられて出来ない俺。




あー!

どうすればいいんだ!?



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