柚と柊の秘密
練習を終え、帰るあたしたち。
優二君と慎也君は方向が同じらしく、あたしは必然と健吾君と帰ることになる。
健吾君と帰る……
なんて言っても、健吾君は余計なことを喋る気もないらしく。
あたしの隣を黙って歩いた。
気まずい沈黙。
何か話すべきだけど、話題が見つからない。
あぁ、どうしたらいいんだよぉ。
こんな調子なら、別々に帰ったほうがいいじゃん!
適当に用事作って健吾君から離れよう。
そう思ったが、なぜだか健吾君から離れられなくて。
あたしは犬のように健吾君の隣をとぼとぼ歩く。