柚と柊の秘密
ガラッ……
扉が急に開かれて、暗い室内に外の眩しい光が射し込んだ。
そして、恥ずかしいことをしている俺たちを照らす。
その光の先、そこには……
「!?」
俺は言葉を失った。
そして、相手も言葉を失った。
彼女は真っ赤な顔で、ドアをピシャリと閉める。
そして、小走りで遠ざかっていった。
……やってしまった。
よりによって、山形に見られてしまった。
なんで……
なんで山形なんだよ。
胸がズキズキする。
後悔で泣きそうだ。
むしろ、見せつけてやるべきだったのに、すごくすごく見られたくなかった。
俺、やっぱり山形が好きなんだ。
だけどもう、後の祭……だな。