柚と柊の秘密






ガラッ……




扉が急に開かれて、暗い室内に外の眩しい光が射し込んだ。

そして、恥ずかしいことをしている俺たちを照らす。

その光の先、そこには……




「!?」





俺は言葉を失った。

そして、相手も言葉を失った。

彼女は真っ赤な顔で、ドアをピシャリと閉める。

そして、小走りで遠ざかっていった。







……やってしまった。

よりによって、山形に見られてしまった。

なんで……

なんで山形なんだよ。






胸がズキズキする。

後悔で泣きそうだ。

むしろ、見せつけてやるべきだったのに、すごくすごく見られたくなかった。

俺、やっぱり山形が好きなんだ。

だけどもう、後の祭……だな。




< 168 / 363 >

この作品をシェア

pagetop