柚と柊の秘密
「そっか。……そうだよね」
女子たちはおどおどしながらあたしに言う。
「柊君は柚ちゃんのこと大好きだもんね」
そうなの?
……そうなの、柊?
「あたしたちは何も出来ないけど、柊君がそう言うなら柚ちゃん応援するよ」
え?
「一人で耐えている柚ちゃん、すごいよね」
そんな……そんなこと思ってくれているの?
何だか嬉しいよ。
みんな浅井さんに歯向かえないのは分かっている。
こうやって理解してくれるだけで十分だよ。
「ありがとう」
そう言うと、顔を赤く染める女子たち。
柊もあたしとして頑張ってるんだから、あたしも頑張らなきゃ。