柚と柊の秘密





「そっか。……そうだよね」




女子たちはおどおどしながらあたしに言う。




「柊君は柚ちゃんのこと大好きだもんね」




そうなの?

……そうなの、柊?





「あたしたちは何も出来ないけど、柊君がそう言うなら柚ちゃん応援するよ」




え?





「一人で耐えている柚ちゃん、すごいよね」





そんな……そんなこと思ってくれているの?

何だか嬉しいよ。

みんな浅井さんに歯向かえないのは分かっている。

こうやって理解してくれるだけで十分だよ。





「ありがとう」




そう言うと、顔を赤く染める女子たち。

柊もあたしとして頑張ってるんだから、あたしも頑張らなきゃ。




< 208 / 363 >

この作品をシェア

pagetop