柚と柊の秘密





先輩はそんなことを言って挑発する。

ここまで言われて、受けないなんて出来ないよぉ。

それでも、きっと先輩たちは上手いんだろう。

分かっているから、負けを認めないといけないかな。

丸く終わらせるためにも、謝ったほうがいいのかな。




そう思ったが……






「もちろん、賭けに乗りますよ」




そう言ったのは優二君。

あたしは思わず優二君を見た。




「うちの戸崎柊をナメたら痛い目にあいますよ?」




優二君、なんでそんなに強気なんだ?

分かった。

優二君は坊主にならなくてもいいからでしょ。

だから……





「負けたら、俺たちももちろん坊主になりますから」




優二君は笑顔でそんなことを言った。




< 246 / 363 >

この作品をシェア

pagetop