柚と柊の秘密





俺はアタマを狂わせながら、山形と昼食を食べた。




山形も美味しそうなご飯だねと言ってくれて。

山形に言われると、素直に嬉しかった。

そして、他愛もないことを話そうとしたのだが……






「えーッ!?柊君が坊主?」




わけの分からない言葉が耳に飛び込んできた。





俺が……

坊主?

なんだ?

柚の奴、坊主になったのか?

まさか……

まさかな。







気になって仕方ない俺は、教室の真ん中で騒いでいるギャルたちを見た。




「今聞いたんだけどね、文化祭のバンド投票で、先輩たちに負けたら柊君坊主になるんだって」




は?

何だそれ。




「柊君だけじゃないよ。健吾君も!」



「えーッ!!やだぁ!」




女子たちはきゃあきゃあと騒ぐ。





じ……冗談じゃない。

この俺様、超イケメンモテモテ柊様が坊主だと?

柚の野郎、何しでかしてくれたんだよ?



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