柚と柊の秘密
地下室の扉を開けると、
「よぉ、柊君」
なんとそこにいたのは賢一おじさんで。
地下室に置いてある、賢一おじさんのドラムを調節していた。
あたしのことを知ってか知らずか、柊君と呼ぶ。
「あれ……
賢一おじさん……
ドラム、おかしいの?」
どうしたんだろう。
ドラムは昨日設置済みだったのに。
だけど賢一おじさんは
「ちょっと柊君のお父さんと話してたところなんだよ」
なんて優しく言ってくれる。
このドラム担当賢一おじさん、もちろんお父さんのバンドのメンバーだ。
ガタイが良くて、面白くてノリもいい。
だけど、ドラムを叩いている姿は本当にかっこいいんだから!