柚と柊の秘密
俺の頭の中を山形と坊主がループする。
いつもならかわい子ちゃんのことばかり考えてんのに。
俺、マジでイかれてんな。
こんなわけで俺は次の朝を迎える……。
いつものように柚の格好をし、なんとなくモップを持って登校した。
いじめは終わった。
だけど唐突すぎて、心がついていかなかったのだ。
あんなにひどかったのに。
学校中が俺を敵視していたのに。
なのに、
「柚ちゃん、おはよう」
今はフレンドリーな声すら聞こえる。
そんな奴らを無視して俺は階段を上がる。
さぁ、今日も一日が始まる。
いじめから解放されたが、イラつく一日が。